自分の周囲は目立った被害出てないけど、みんな無事でしょうか。
twitterに自撮り画像はあげないけどDNは更新する。


飯上、ライアといった教師たちの助力により、なんとか幽霊の正体を突き止めるべく放課後も学校に残る許しを得られた一同。その後の情報収集では幽霊は青白く光っていて、少女のような姿をしていたこと、見えざる霧事件においては当時の報告データが改竄された痕跡があることがわかった。最高は教師たちの配慮で騒動が落ち着くまで自宅待機という措置がなされた。校長である世良はライアや早戸の予想通り、最高をスケープゴートとして有耶無耶になっている幽霊事件までも解決したと世間にアピールするという狙いがあった。
情報収集も終え、放課後になると一同は教室で居残って作業をしていた。名目上は文化祭の企画会議ということになっているので四人はそれぞれタピオカの資料を持ち寄って企画を立案していた。

蒼井「やっぱり、爽やかな味があるといいよ!売れ筋はフルーツ!マンゴーとかどうかな?」

張須「うーん、アイデアはいいと思うけどコストがかかりそうだなぁ。」

早戸「甘さの方向性を変えてみるのはどう?黒蜜とか使ってさ。」

蒼井「あ、早戸さん、それいい!コストの問題も解消できるしね。」

不知火「ほれ、クレープ焼けたぞ。」(なぜか室内でクレープを焼く高校生)

一同が話し合い、試食を繰り返していると蒼井は外の方から乾いた音が鳴るのが聞こえた。ちょうど空き缶を蹴っ飛ばしたようなそんな音だ。

蒼井「……ねぇ、ちょっと、今、何か聞こえなかった?」

張須「え、本当?」

言われて張須たちも外を覗き込む。見ると微かではあるが確かに何やら蠢く影のようなものが見えた。早戸や不知火もそれを確認した。

蒼井「体育館の方だよ。もしかしたら例の犯人かもしれない。行ってみようよ。」

他の者の返事を待たずに蒼井は影を追うように動き始めた。それを追いかける一同。しかし妙だ。情報では目撃された幽霊は青白く光っていると報告されているが見た目はそんな様子ではない。そんな疑問符を浮かべながらも一同は影が逃げた体育館の方向に向かっていった。

蒼井「ねぇ、みんな、見て見て。」

囁くように蒼井が言う。彼女が指差す方を見ると体育館の扉が空いていた。この時間では部活動をしていた生徒たちもとっくに引き揚げている頃だ。状況的に十中八九、誰かが忍び込んだと見ていいだろう。

蒼井「やっぱり幽霊っていたんだね。でも最高くんの無実を証明するために尻込みなんかしてられないよね。」

本当に幽霊なのか。それも確かめなければわからない。やや思考がずれていそうな蒼井とともに一同は体育館に入ろうとする。

ライア「あら、子供たちだけでは危険だわ。私も混ぜてもらおうかしら。」

飯上「ったく、ババアだけじゃ頼りにならねぇからな。俺もついて行ってやるよ。」

そう言って現れたのはライアと飯上だ。彼らも音に気がついたのだろうか。蒼井を含む6人は体育館の中に入っていった。入口を通って、中の扉を開ける。重い扉を開くと案の定、中は真っ暗だ。やや意見が別れたものの、不知火は携帯電話のライトで中を照らす。

「な、なんだ?まだ人が残っていたのか?」

ライトに照らし出されたのは黒服にサングラスの男が数名。もう一人はリーダー格であろう恰幅のいい男だ。早戸と飯上はお互い耳打ちするように言葉を交わす。この男はUGNからも情報に挙がっていたこの街で活動するFHエージェント、初手 操とみて間違いなさそうであった。

初手「ほぅ、俺を知っていると見えるな。さてはお前ら、UGNの連中か?」

一同「え、なんでですか?」

初手「とぼけても無駄だ。この学校にオーヴァードに覚醒した子供がいることは既に調査済みだ。お前らもその子供を保護しにきたんだろ。」

蒼井「UGN?オーヴァード?一体、何言ってるの?あの人……。」

この先に予測される状況を想定してライアは自身のイージーエフェクトで蒼井を眠らせた。それを見て早戸もワーディングを発動する。これで一般人は隔絶することができる。その場には蒼井以外の一同が相対していた。

初手「いずれにせよ、オーヴァードを組織に連れて帰れば手柄になる。俺はこんな街で燻ってるのなんかまっぴらごめんだぜ。」

飯上「それじゃあ、もっと相応しい場所に送ってやるよ。刑務所って場所にな。」


戦闘開始。以下、簡単なボスデータ


名前:初手 操 
コードネーム:奇術師(ジェスター)
シンドローム:キュマイラ/ソラリス
行動値:9

主要エフェクト
アドレナリン
猛毒の雫
獣の力


戦闘をダイジェスト形式で。相手は三人の黒服が初手の左右と前を囲うように陣形をとっている。
張須と早戸は得意の射撃でちょうど自分の前にいた黒服を銃撃や光弾で吹っ飛ばしていく。一瞬にして跡形もなくなった部下を見て愕然とする初手。

黒服「ザッケンナ、コラー!」

半狂乱状態で目の前の不知火にナイフで襲いかかる黒服。しかし不知火は動じない。避けるどころかその身で受けようといった様子だった。刃先は確かに不知火の身体に届いたのだが彼の身体に傷をつけることはなかった。がらんどうの肉体となった彼には生半可な攻撃など通用するはずもなかった。

飯上「よし、ここはひとつ俺がこんな雑魚ども一発で仕留めてやるか。」

飯上は拳に意識を集中させると正拳突きを繰り出した。すると拳の形をしたいくつもの衝撃波が初手たちを襲う。飯上の必殺技であるTEENAGE RIOTだ。

GM「初手に命中しましたがまだ生きてます。黒服は回避しましたね。」

飯上「は?」


ダイスの出目が芳しくなかったようで一撃必殺には至らず。

ライア「一発で仕留める、じゃなかったのかしら?ww」

飯上「あ?やんのか?」

小競り合いを繰り広げる大人たちを尻目に早戸は残った黒服にもとどめを刺す。残ったのは手負いの初手だけとなった。

初手「ば、馬鹿な!この街のUGNエージェントにこんな奴らがいるなんて、情報にはなかったぞ!……は、まさか、まさかお前らが、幽霊の正体!?」

一同「え、どうしてですか?」

的外れなことばかり吐き散らす初手を見苦しく思ったのか早々に最後の一撃を叩き込む張須。初手は地に伏しながらもまだ生きていた。

初手「ぐ、ここは退却だ。覚えておけ!」

息は乱れたままだが初手は持てる力を振り絞って外に逃げていく。所詮は小物のため、追うかどうか少々の議論がなされたが一応、追いかける一同。しかし、それは直後に起こった。

「ぎにゃあぁぁーーー!!」

外から聞こえてきた悲鳴に慌てて外へ飛び出す一同。見るとそこには逃げたはずの初手が立っていた。が、すぐにその身体は崩れるようにして倒れた。それもそのはず、彼は胸を木材で貫かれていたのだ。初手が倒れるとその身体で隠れていたのか、そこには青白く光る少女の姿があった。少女は少し微笑むような表情を見せるとすぐに消えてしまった。

飯上「なんだってんだ、一体。」

ライア「とにかく、この場を処理するためにもUGNに応援を頼んだ方がよさそうね。」

早戸「すぐに手配します。」

幽霊の存在を垣間見た一同だが、その場に向かって走ってくる音が聞こえてきた。息を切らしながらやってきたのは飯上たちと同じく非常勤講師である帳であった。

帳「ど、どうしたんです、これは!?さっき、体育館で生徒が倒れていると思ったら……。とにかく警察に電話しましょう!飯上先生たちは生徒たちを安全な場所に……。」

ライア「ねぇ帳先生。ここは飯上先生がなんとかするから、先生も保健室で休まれたらどう?」(最早、十八番の快楽の香気を使いながら)

帳「ぐ……、そういえば私も、なんだか頭が……。では、少し休ませてもらいます。」

ライア「私も同行するわ。病人を一人にしてはおけないものね。」

ライアは目で一同に合図するとその場をあとにした。あとは任せたということだろうか。幽霊騒ぎから始まった今回の事件。どうやら自分たちが思っていたほど単純なものではなさそうだ。一同はそう再認識するのだった。


続く


実はここらへんからやりながらストーリーや展開を大幅に変更していたのですが、そのへんの話はまたあとがきで話します。

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