昨日からの続き。今回は別のPCたちの動きも描写していきます。



張須たちが屋台を設営している時、不知火は学友の最高に呼び出されていた。場所は彼が所属する機械工学部の作業場になっている美術室だ。

最高「ここだ、入ってくれよ。」

不知火が部屋に入るとそこには学園祭に展示するための機械(ロボット)たちが並んでいた。紹介されたのは四足歩行の動物を模した機械だ。スイッチひとつで自立歩行が行える。

不知火「よくできてるじゃないか。」

最高「小さな子供でも楽しめるように簡単な動きはできるようにしておいた。だけどそれだけじゃない。」

最高は視線を外に移した。外では彼の後輩である部員たちが何やら巨大な機械を作っている途中であった。

最高「動くだけじゃ地味だからな。もっと派手なヤツも作ってるところだ。」

不知火「随分とデカイな。花火でも上げるのか?」

最高「それは当日のお楽しみだ。それよりお前のクラスはどうなんだ?」

不知火「俺はクレープ焼くだけだよ。」

最高「そうか。お互い、いい文化祭にしよう。それじゃ。」

そう言って二人は別れた。最高は後輩たちにアドバイスをすべく外に出ていく。
時を同じくして会議室。そこでは教員たちによる話し合いが行われていた。校長である世良はやや苛々した様子だった。近くには中年教師である飯上、保険医のライア、非常勤講師である帳が座っている。

世良「えー、諸君。そろそろ年に1回の文化祭の時期に差し掛かる。当日は外からの来客も大勢来る。生徒たちがトラブルを起こさないように諸君らも十分に気を引き締めて……。」

飯上「校長先生、大丈夫ですよ。何も問題なんか起きやしませんよ。」

世良「何?では君が受け持つ1年生の企画はどうなっている?」

飯上「……忘れちゃいましたね。」

世良「忘れただと?貴様、私の話を何も理解していないな!いいか、生徒たちが何か問題を起こせばこの学校の……!」

飯上「大丈夫、大丈夫。大丈夫ですって。」(イージーエフェクトの竹馬の友を使って相手を納得させる)

飯上の適当な言葉に妙な説得力を感じる世良。そこに割って入るようにライアも続く。

ライア「校長先生、そんなに怒らないで。かっかするのは身体に毒だわ。」(イージーエフェクト、快楽の香気を使用しながら)

立て続けに言葉とともに発せられるイージーエフェクトにほぼ酩酊状態のようになる世良。それを見た(GMの表記ミスにより)校長に慈愛の感情を持つ飯上が食ってかかる。

飯上「ババア、しゃしゃり出てきてんじゃねぇぞ。」

ライア「あら?競馬場にでもいそうな醜悪なあなたなんか興味ないわ。引っ込んでて。」


40代同士の醜い争いが展開されそうになり、見かねた30代後半の帳が割って入る。

帳「まぁ、皆さん。生徒たちも企画に励んでいるようですし、楽しい文化祭が送れるように私たち教員も手助けしてあげようじゃないですか。」

帳の一声でその場は落ち着き、会議も無事に終わった。相変わらず飯上とライアはいがみ合っているが帳は彼らと少しの談笑をしてその場を後にした。
その日は生徒たちも文化祭の準備もそこそこに下校していった。
そして、事件は翌日に起こった。

続く

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