TRPGリプレイ:ダブルクロス The 3rd Edition『Revolutionary heart』 chapter4
リプレイが思いのほか長編になってきていてどうしたらいいかよくわからなくなってきている。(休日前に書くのが板と見た)
NPCのフリーロールが多めになってしまったのがここでも首を絞めることになるとは……。



・クリミナルジャスティス(全員登場パート)

情報をまとめ終えたところで一同は支部内で休息をとった。そして明くる朝、支部の外に出ると明神が待ち構えていた。

明神「おはよう、諸君。今日からしっかり任務を頼むぞ。早速だが昨日話した新型の特殊車両だ、見てくれ。」

そこには近未来的な造形がなされた車両が用意されていた。とてもユニークな外観ですね。(画像参照)

村正さん「なんで山中の護衛任務でオープンカーなんだよ!」

はくさん「これどっかにR&Dのロゴとかないですよね?」

一応、見た目からは想像しがたいですが全員乗れる仕様という設定になっています。(UGNのモルフェウルスは優秀だな。明神が作ったみたいな設定でもよかったかもしれない)

明神「耐久性は低いが、馬力が違う。山中でも軽く越えていけるぞ。ちなみに運転ができる者はいるか?」

荒坊「あ、俺、四輪の免許持ってるんで余裕っすよ。

その後、本当に乗って大丈夫なのかとか乗ったとして本当に五体満足で到着できるのかとか議論がなされて、最終的には全員搭乗することに。ちなみにイメージとしては屋根が収納できるタイプのオープンカーで亜音速とかになったりはしないです。車を飛ばして雲帯岳を登ると欧米風の洋館が見えてきた。例の原江教授の邸宅だ。入口まで着くと執事の今田が出迎えてきた。

今田「皆様、お待ちしておりました。さぁ中へご案内します。」

子嚢崎「あ?誰だよ、おっさん。」(恒例行事

子嚢崎の態度に怪訝そうな表情を見せながらも今田は一同を案内する。階段を昇って扉前に到着すると横に何やら賽銭箱のような物が置かれていた。一同はイージーエフェクトを駆使して中身を確認する。中身は小銭で作りも普通の木箱のようだ。

国生「おい、これは誰が設置したんだ?」

今田「えぇ、奥様が置かれたのですが詳しい内容は私も存じ上げませんでして。」

先ほどの車の一件もあってか疑心暗鬼になる一同。ちなみに荒坊は気にせず先に中に入って行ってしまった。PCたちも子嚢崎が手持ちの小銭を入れたのみで素通りした。中に入るとすぐ客室に案内された。そこには既に依頼を受けて現地入りしていた左がくつろいでいた。

左「(うわ、UGNだ。)」

今田「皆様、こちら探偵の左様です。私が勝手ながら旦那様の護衛を依頼させていただきました。」

UGN勢と左が邂逅したのも束の間、いきなり一人の女性が部屋に入り込んでくる。彼女が原江教授の妻、原江 瑠奈であった。何やらかっかした様子でいきなり一同に食って掛かってくる。

瑠奈「あなたたちが私たちの護衛をしてくださるUGNの方々?それにしても到着が遅いんじゃなくて?」

子嚢崎「あ?なんだてめ……。」(この男、凶暴につき)

陽「子嚢崎くん、落ち着きなさい。」

瑠奈「まぁ、遅れてきておいてこの態度……。UGNの方々は粗野な方ばかりなのかしら?」

古戸「彼は昨日、メンバーに加わったばかりでして、失礼をいたしました。」(こっそり中指を立てながら)

瑠奈「まぁ、いいわ。どんな方であれ客人ですものね。今、お茶をお持ちしますわ。」

そう言って調理場に消える瑠奈。しかし思いのほか早く戻ってきた。それもその筈。トレイには一杯の紅茶しか乗っていなかったからだ。そのお茶は子嚢崎のもとへと運ばれた。

瑠奈「私が慈善活動に従事しているのはご存知かと思います。恵まれない人々にこそ手を差し伸べるべきだと思っているからです。どうやら彼以外の方々にはその心はないようですね。」

一応、玄関にあった箱はただの募金箱で、お金を入れた人のみがお茶をもらえるというプチイベントでした。夫人の追い詰められている感を表現したかったのだけど別にいらなかったなと。入れるにしてももっとストーリーに絡める方向を模索すべきだった。

子嚢崎「へー、金持ちはこんな茶が美味いと思うんだな。俺にはわからねーけどな。」

陽「子嚢崎くん、本当のことでも言ってはいけないこともあるんだよ。」

GM「誰ひとりとしてまともじゃねぇ……。」

そうこうしているうちに瑠奈と今田は退室。入れ替わりで原江教授が真魚を伴って入ってきた。真魚は子嚢崎の存在に気づくと軽く会釈してみせる。

教授「皆さん、こんな山の中にわざわざ出向いてくださってありがとうございます。先ほどは妻が失礼を致しました。妻も真魚の誘拐騒ぎ以来、気が立ってまして。許してください。」

原江教授は一同に謝意を述べると椅子に座った。途中、子嚢崎(いつもの)や陽とのやりとりも挟みつつ教授は古戸に調査の進捗を訪ねた。しかし返事は芳しくないの一言に集約されてしまっていた。

教授「ですが、こうして警護にあたってくださるだけでもありがたい。よろしくお願いしますよ。あ、それから話を聞いているかと思いますが今回は他にも……。」

教授が言葉を終える前に一同がいた客室にズカズカと黒服の男たちが入り込んできた。黒服たちが道を開けると真ん中に豪著な白スーツに身を包んだ中年の男が現れた。その男を見て教授は少し戸惑うような様子を見せた。予々、噂を聞いていた古戸にはその男こそが縁粕 高潔であるとわかった。

高潔「ごきげんよう、UGNの諸君。はるばるこの山奥までご苦労であった。明神の姿がないようだが、来たのは君たちだけか?」

古戸「明神さんは東京支部の方へ…。来たのはこれで全員です。」

高潔「そうか。(一同の顔を見渡しながら)どこか頼りない面子だが安心したまえ。教授の御身はこの縁粕 高潔とその部下たちがお守りしよう。諸君らは私の活躍を記す報告書でも作っていたまえ。」

子嚢崎「あ?いきなり出てきて誰なんだよ、おっさんよぉ。」(現役高校生チンピラ)

高潔「誰だ、お前は?見慣れない顔だが?」

古戸「すいません。最近入った新入りでして、まだいろいろと仕組みがわかってないんです。」

高潔「他の連中はなんだ?どいつもこいつも見慣れない顔だが。」

古戸「彼らもまた協力者です。我々も教授の護衛に助力させていただきますよ。」

高潔「ふん、まぁいい。精々我々の邪魔にならないように隅か外にでも待機しているんだな。」

子嚢崎「おい、だから誰なんだよ、このオッサンは?」

国生「落ち着きな。どこにでもダメ上司ってのはいるもんだ。」

陽「うーむ、確かに治療が必要そうな顔をしているネ。」

左「いそいそ……。(高潔を無視して部屋や邸宅を調べている)」

高潔「おい!なんなんだ、こいつらは!貴様の教育がなってないせいではないのか!!」

古戸「は、申し訳ありません。」(すかさず中指)

一同の不遜な態度に高潔は怒りを露わにする。しかし一同は態度を改めるどころかさらに蛮行をエスカレートさせる。部下の黒服たちと直属のボディガードである御稜吹に威嚇されながらも教授のとりなしでなんとかその場は収まった。

高潔「お前ら、私が父上に進言すれば、お前らの支部を駅から徒歩二ヶ月にすることだってできるんだぞ。」(アドリブで謎マウント)

子嚢崎「やってみろや!」

このまま売り言葉に買い言葉だと永遠に泥仕合が続きそうだったので割愛。高潔たちは外に照明設備を設置するなど外界からの敵に対する警備を固めた。神河支部の一同は建前として高潔の指示に従い、それぞれが邸宅の外を警備することになった。子嚢崎は正面玄関を担当。とくに何事も起こらないまま時間は過ぎていった。夜も更けていく中で子嚢崎が暇を持て余しているとそこに真魚がやってきた。

子嚢崎「ちゃ、ちゃんマナ。いいのかよ、部屋から出てきても。」

真魚「はい、本当はいけないんですが、あの警護の方(御稜吹)が特別にと。」

子嚢崎「そ、そっか。でも元気そうでよかったよ。」

真魚「はい、こちらこそこの前は助けていただきありがとうございました。ごめんなさい、すぐにお礼もできなくて。」

子嚢崎「いいんだよ。……ちゃんマナはずっとここに籠りきりなのか?」

真魚「少なくとも今のままだとそうなりますね。私もクラスのみんなと同じように普通の夏休みを過ごしたかった……。」

子嚢崎は初めて真魚の本音が聞けたような気がした。言われてみればここまで彼女と相対する時間こそ少ないが笑った顔は一度も見たことがない。一連の騒動が彼女の生活を一変させてしまったのだ。こんな山中の邸宅に閉じ込められればそう思うのも無理はない。

子嚢崎「実は俺も昨日からこのなんとかってとこに入ってさ。下手すりゃ夏休み中、ここに貼り付けられっぱなしだよ。でもそうしたら、ちゃんマナも退屈しないで済むかもな。」

子嚢崎は真魚の心中を察してか、敢えて気さくに語りかけた。お互いに大変だけど大変な者同士頑張っていこうな。そんなメッセージが込められているようだった。真魚が言葉を返そうとしたその時、事件は起こった。

「キャアアアーーー!!」(SE)

突如として聞こえた女性の悲鳴。次いでガラスが割られる音も聞こえた。屋敷の裏側を警護していた古戸と国生は悲鳴が瑠奈の部屋から聞こえたものだとわかった。

真魚「お母さん!!」

真魚は悲鳴を聞くとその場から屋敷の中に戻っていった。子嚢崎もそれを追いかける。給仕室にいた陽、外を警備していた御井と荒坊も続く。同じく外を警備していた左であったが、彼はバロールのイージーエフェクト、ディメンジョンゲートで一足先に瑠奈の部屋に飛び込んだ。彼が部屋に出現すると、そこには瑠奈から髪飾りを奪うチンピラこと赤見土の姿があった。床には高潔の部下が数人転がっている。どうやら首を捻られて殺されたようだ。

赤見土「ほぉ、こいつは驚いた。面白い能力を持ってる奴もいたもんだ。」

左と赤見土が対峙していると瑠奈の部屋に子嚢崎をはじめ、次々と人が殺到した。バルコニー側からはモルフェウルスの能力で作り出した巨大ロボットに乗る古戸と国生が退路を絶っていた。

荒坊「もう逃げられないぞ!おとなしく降参しろ!」

赤見土「は、馬鹿か手前ぇは。ここに俺が生身で一人で乗り込んできたと本当に思ってんのか?だとしたらお前ら、相当間抜けだぜ。」

不敵に笑い、余裕の態度を崩さない赤見土。どこか不自然なほどであった。一同が不穏な空気に包まれる中、彼らを嘲笑うかのように第二の事件が発生する。

「ぐああぁぁ……!!」

今度は隣室から男性の呻き声が聞こえた。部屋の位置関係からして声の主は十中八九、原江教授だった。明らかにこうなることを最初から知っていた赤見土。しかし今は教授の保護が先決だ。ロボットに乗った古戸と国生。内側からは陽が隣室に向かい、挟み撃ちするかたちになった。部屋に行くと既にドアは開けられ、顔を押さえて床に倒れ込んでいる教授の姿が見えた。さらに傍にはうっすらであるが人の影が見えた。どういうわけかはわからないが全体像は見えず、うっすら見えるだけであった。全身をローブで、顔を包帯で包み隠しているが包帯の隙間から見える目がギョロッとこちらを睨みつける。その姿から三人はこの男が情報で挙がっていた鬼佐貫であると睨んだ。その手には青い眼が握られていた。鬼佐貫は一同を無視すると再び全身を透明にして窓をぶち破ってロボットを突破していった。隣室から聞こえた窓が割れる音に子嚢崎たちは一瞬隙が生じた。その時、赤見土はサラマンダーのイージーエフェクト、フレイムディザスターで壁を建物ごと破壊し、部下とともに階下に脱出していった。

高潔「何をしている!早く追え!!」

いつの間にか現場に現れていた高潔が檄を飛ばし、一同は襲撃犯たちの後を追う。どうやら山林地帯に向かっているようであった。左は再びディメンジョンゲートを使用してなんとか赤見土たちに先行することに成功する。

赤見土「しつけぇ奴らだ。ま、ブツは手に入ったから作戦は成功だ。ほれ。」

そう言って赤見土、鬼佐貫は教授たちから奪い取ったものを宙に投げた。それを受け取る者は暗がりから高潔の部下による照明に照らされた。FHエージェントの春日 恭二であった。

春日「とりあえずはでかした、と言っておいてやろう。」

赤見土「約束の報酬ははずんでもらうぜ。」

そんなやりとりをしていると行動値40mとかいう異次元性能のロボットに乗った古戸たちも到着しつつあった。鬼佐貫はエンジェルハイロゥのイージーエフェクトであるミッドナイトシネマと虹色の絵の具を春日に対して使用した。これらを掛け合わせることで5人の春日の分身を生み出したのだった。本来、これらのエフェクトは太陽などの光源が必要であるのだが今回は高潔の部下たちが照らす照明を光源として利用するかたちで使用した。春日たちはそれぞれ別々の方向に走り出した。これではさすがに狙いを定められない。それでも左は追おうとするがそこには赤見土と鬼佐貫、その部下たちが立ちはだかる。

赤見土「お前らの首を持っていけばより多くの報酬がもらえるんでね。一攫千金といかせてもらうぜ。」

そんなやりとりをしていると子嚢崎たち神河支部のメンバーたちも到着する。

子嚢崎「手前ぇ、この前の借りは返させてもらうから覚悟しとけや。」

赤見土「そんなんだったら俺たちだって抵抗するぜ。」

一同「どうやって?」

赤見土「(拳を打ち付け合いながら)拳で。

戦闘開始。(終了条件:敵の全滅)

・敵陣営

赤見土
鬼佐貫
黒服(ナイフ)×4
黒服(日本刀)×2
黒服(サブマシンガン)×2
黒服(ジェラルミンシールド)

ボスのデータを簡単に紹介。

・赤見土 野伴
シンドローム:サラマンダー/ハヌマーン
コードネーム:破壊のオーガ(レッキングオーガ)
主要エフェクト
一陣の風
音速攻撃
白熱
氷の加護
コンボ名:二重一点


・鬼佐貫 常軌
シンドローム:エンジェルハイロゥ
コードネーム:鏡割り(ミラーブレイカー)
主要エフェクト
光の銃
主の恩恵
マスヴィジョン
ピンポイントレーザー
レーザーファン
コンボ名:欠片の双子(スプリンターツイン)

戦闘描写はなんとなくダイジェスト方式で。



戦闘開始と同時にエンジェルハイロゥのピュアブリード特有の行動値の高さを活かして鬼佐貫が先生攻撃を仕掛ける。

陽「ならば、アクセルで左さんの行動値を上げるヨ!」

陽の援護で先手をとった左。決め台詞とともに自身のエフェクトを赤見土に叩き込む。

左「さぁ、お前の罪を数えろ!(count your SIN!)」

コンセントレイトでクリティカル値を下げ、死神の瞳で次に与えられるダメージを増大するという肉体派ビルドした赤見土にとっては痛い一撃。次被ダメージ時の増加が確約されてしまう。
遅れをとったものの鬼佐貫は光の銃で国生を狙う。攻撃は命中するものの国生の竜鱗が発動。桁違いの防御力で光線を寄せ付けない。

「ザッケンナ、コラー!!」

それぞれナイフやマシンガンといった得物を手に襲いかかる黒服たち。しかしそこには御井が立ちふさがる。ハンドレッドガンズで生成した武器をギガンティックモードで暴走させ、さらにペネトレイトで貫通力を引き上げた(もちろん、コンセもあり)必殺技、コンバット・ロックが文字通りに火を吹く。範囲の広い攻撃に雑魚は一気に蹴散らされる。
明らかにカバー要員として存在する盾兵には古戸が立ち向かう。ヴィークルモーフィングで生成した巨大ロボットにハンドレッドガンズ、ダブルクリエイトで装備させた銃火器を搭載。R8エンジンも装備され、行動値も桁違いだ。古戸自慢の鋼鉄の猛牛(マグナギガ)が大暴れで盾兵を一瞬でなぎ倒す。

赤見土「お、おい、こいつらなんなんだよ!」

圧倒的な強さに赤見土も不安を隠せなくなってきている。そこに牙を剥くのは子嚢崎であった。完全獣化によって、その見た目は人狼のそれになり、さらに無形の爪牙で腕力を強化した影狼舞踏↑↑(サバイバルダンス・ウォウウォウ)が炸裂する。左の援護もあり、一気に大打撃を赤見土に与える。

赤見土「あぃいエエェーーー!!」

圧倒された赤見土は地面を転がる。残った鬼佐貫もさすがに一人では分が悪く、集中砲火を受けて倒される。

赤見土「くっ、覚えてろよ!!」

在り来たりなセリフを吐いて、赤見土は瞬間退場でその場から離脱してしまう。残る鬼佐貫は一同に囲まれるも最後まで抵抗する。(拳ではない)

鬼佐貫「くっ、こうなったら、俺自身を分身させてお前らと戦わせてやる!」

そう言って鬼佐貫は自身の分身を生み出そうと影を出現させる。しかし影が出現したかと思うとすぐに元の身に戻り、逆に鬼佐貫自身の動きは止まってしまう。何か様子がおかしい。次の瞬間、鬼佐貫の体は爆発するかのように消滅してしまった。恐らく自身の能力以上のことを行おうとしたために体が許容できる負荷を超えてしまったのかもしれない。

荒坊「くそ!これでまた手がかりなしか。」

悔しがる荒坊。しかし猫の眼を持つ国生は鬼佐貫がいた場所に何かが落ちていることに気が付く。何やら紙に描かれた絵のようだった。果たして絵の正体は。FHの本当の目的はなんなのか。

to be continued ……

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